■ 熱線を替えた日のこと
電気窯の熱線を取り替える──ただそれだけの作業のはずが、思いがけず人の温かさに触れる一日になった。
テスターの使い方がどうにも分からず、七瀬窯の牧さんに助けを求めた。電話越しに丁寧に教えてくれる声を聞きながら、なんとか測ろうとするものの、どうにも数値が動かない。そこへ心配した松本さんまで顔を出してくれて、二人がかりでテスターを覗き込む。
しばらくして、松本さんが「あれ、これ先のカバー外してないよ」と指摘した瞬間、場の空気が一気にゆるんだ。三人で大笑いしたけれど、私は恥ずかしさで穴があったら入りたい気分だった。それでも、笑いながら教えてくれる人がそばにいるというのは、なんともありがたい。
テスターで測ると、下段の抵抗は12、上の二段は22。古い熱線を外し、新しいものに替え、ジョイントも交換した。再度テスターではり替えた上段の通電を測り直すと11になっていた。単位はハッキリ分からないのですが。数字が示す通り、うまく通電している。自分の手で窯が息を吹き返す瞬間は、何度経験しても胸が熱くなる。
まだもう一つ古い熱線が残っている。次はそれを替える番だ。段取りを考えながら、今日の出来事を思い返す。失敗も恥ずかしさも、誰かと笑い合えれば、ちょっとした思い出に変わる。
【電気炉メンテナンス】シンポ DAR‑7M|1段目の熱線を交換しました
陶芸用の電気炉を長く使っていると、どうしても避けられないのが「熱線の断線」です。
今回は、私が使っている シンポ(Shimpo)DAR‑7M の 1段目の熱線交換 を行ったので、その様子をまとめました。
電気炉のメンテナンスは少しハードルが高く感じられますが、手順を知っていれば落ち着いて作業できます。
同じ機種をお使いの方や、これから交換に挑戦する方の参考になれば嬉しいです。
🔧 使用したもの
- DAR‑7M 用 1段目の熱線(新型コネクター対応)
- プラスドライバー
- 軍手または耐熱手袋
※必ず 電源を切り、完全に冷めた状態 で作業します。
🔥 熱線交換の手順
1. 古い熱線を取り外す
まずは断線した熱線を外します。
DAR‑7M は段ごとに熱線が分かれているので、1段目だけを交換する場合は該当部分だけを外せばOKです。
2. 新しい熱線をセットする
新型コネクターは差し込みやすく、固定もしやすい構造になっています。
溝に沿って熱線を丁寧に配置し、たるみや浮きがないように整えます。
3. コネクターを固定して完了
最後にコネクター部分をしっかり固定します。
ここが甘いと通電不良の原因になるので、確実に締めておきます。
💡 作業のポイント
- 電源は必ず切る
- 完全に冷めてから作業する
- 熱線は無理に引っ張らない
- コネクターの固定を丁寧に行う

